発売日：2024年12月5日 出版社：ワニマガジン 作者：雲呑めお
オナホを買っただけなのに
アダルトショップの店員とお客さんが、まさかの純愛関係に発展──!?
こんなにワクワクする導入は初めてかもしれません。開始数ページで心をがっつりつかまれるこの感覚、もう天才の仕事としか言えません…！
物語は、主人公の男の子が恥ずかしさをこらえて女性店員のレジにオナホを持っていく場面から始まります。男性客が女性店員に直接オナホを出すのは珍しいので、しっかり顔を覚えられてしまう。最初は気まずさしかなかったのに、この小さなやり取りが二人の距離を急激に縮めていきます。
ここから、ほんの出来心で買ったオナホが、まさか恋の始まりになるなんて……！
雲呑めお先生の作品の中でも、これは個人的にトップクラスに好きです。勢い任せの強引な展開も魅力ですが、この作品では若い男女がお互いを少しずつ意識していく甘酸っぱさがたまらない。しかもそれをわずか30ページで描き切る構成力に思わず脱帽です！
そして何より女の子がめちゃくちゃ可愛い。
オナホから始まる恋愛というちょっと変態的なシチュエーションも、雲呑先生の手にかかると不思議と微笑ましく、むしろ尊い気さえしてきます。自分用に女性用のえっちな玩具まで買いに行くのに、肝心のゴムは忘れる……いや、これはもうわざとでしょ!?
でも相手は変態気質なお姉さん店員なので、結局そのまま童貞卒業に直結コミカルで可愛くて、読んでいると心があったまります。
特に、雲呑めお先生が描くお姉さんキャラは相変わらず最高です。
包容力にあふれていて、エッチシーンでもただ興奮するだけじゃなく、心までじんわり温かくなる不思議な魅力があります。終始漂う甘い雰囲気も含めて本当に素敵。読後感が幸せでいっぱいになる、エロと純愛が見事に両立した名作でした。
